今年もまたお受験シーズンがやってきます。義務教育期間にあえて受験するから、お受験。必要に迫られての受験とは、区別したほうが良いでしょう。
なんていいながら、我が子もお受験させました。小学校入学の際は、国立小を検討したものの結局は受験せず、私立中をお受験をしました。
結果は失敗に終わりました。それは、ささやかな幼児教育からの、お受験塾通いを経ての受験でした。滑り止め校には合格していましたが、あえて地元の公立中に進学をさせました。そこは越境入学をしてくる側の中学でしたが、マンション購入に際して校区が決め手になったという事実はあります。教育熱心な校区なので、小学校中学年になると放課後スポーツや音楽に取り組む子が増え、高学年になるとお受験塾通いの子が増えるという感じでした。いまから10年余り前の地方のことです。
お受験失敗当時の我が子の気持ちは確かめようがありませんが、その後これといった悪影響はありませんでした。塾通いだけは継続する羽目となりましたが、中学生が塾に通うのはそう特別なことではないでしょう。吹きこぼれになるというのも、我が子の場合余計な心配でした。予防的に運動部への加入は強く勧め、実際部活動に取り組みました。
早い次期からお受験を視野に入れていたものの、当時の私には迷いがありました。あえてさせる受験、お受験です。中高一貫校への進学を希望していたので、合格すれば我が子は6年間そこへ通うことになります。周りにその経験者がいなかったこともあって、一定以上の学力や経済状況の家庭の子が集まることの弊害が不安でした。国立小の受験をやめたのも、そのあたりを考えてのことでした。
「受かっちゃったぁ」というような合格したときのイメージを描いて、お受験に立ち向かいました。実際に失敗しているのでなんの参考にもならないでしょうが、それが失敗のダメージを多少は少なくしたかもしれません。
ここから我が子の名誉のために書きますが、進学した公立中に隣の地区から来たのちに東大進学した子に引っ張られるようなかたちで、お受験で落ちた私立に高校からその子と一緒に進学しました。たまたまうまくいった、お受験熱の低い地方だからのことかも知れません。けれどもいま、あの時のお受験スタンスは有りだったと思っています。小学校の勉強は詰め込もうと思えば詰め込めますが、お受験を何もかも犠牲にしてまでするのは間違っていると思います。できることなら当時の不安な気持ちの自分には、間違ってないと言ってあげたいです。
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