死してなお

メンタル

中山美穂さんがお亡くなりになりました。54歳での死亡のニュースに、聖子ちゃん世代の私も少なからずのショックを受けました。日本人の寿命が延びてきているとはいえ、50歳を過ぎるとからだの不調はいつおきても不思議ではないといわれています。ただ、健康不良の情報がなかった芸能人が54歳でとなると、申し訳ないけれど自然死ではないのでは思ったほどです。

歌やドラマで大活躍の彼女でしたが、役柄の影響もあってキツい感じの個性的な美人という印象でした。人気者だった記憶は残ってますが、個人的な関心はありませんでした。

けれども訃報と共に若い頃の映像がテレビ等から流れると、意外と思慮深い方だったのかなと思うようになりました。そのせいかどうかは知るよしもありませんが、彼女の周りに居た人々の弔いの言葉が、兎に角優しいのです。通り一遍な言葉でなく、彼女を思って紡がれた言葉にあふれているように私には聞こえます。

”ひとは生きたようにしか死ねない”といいます。

いままで死ねないは、まさに人が亡くなる時の死に方ことのことを言っているのだと思っていました。激しく生きた人は激しく、静かに生きたなら静かにというようなイメージでした。けれども今回の訃報に接して、生きたようにその死後に弔われるということなのかも知れないと思い至りました。

身近な人が亡くなると、人間関係のバランスが一時的に崩れます。故人を弔う言葉を口にしながら、するうちに、そのひとがもう居ないのだと気づき、納得して、そして居ないことに慣れていきます。できることなら、彼女に向けられたような言葉を、周りの人から導くような生き方をしたいものだと思いました。

実際2010年の雑誌のインタビュー記事では、彼女自身が「人にはいつもサヨナラが用意されている」と言っています。急な死を彼女が一番驚いているのかも知れないと思い始めていたところだったので、その言葉に触れてすこしホッとしました。

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